【紅茶検定(初級:ベーシック)】紅茶を知る(茶葉のグレードと栽培方法)

茶葉のグレードと栽培方法について確認します。

“グレード”というと、階級やレベルのような品質に関するようなイメージを持ちますが、全く関係がありません。

紅茶検定

茶葉のグレード

紅茶(茶葉)のグレードは、茶葉の大きさを示すものです。

品質云々は関係なく、茶葉の大きさの単位になります。

大きな葉はオレンジ・ペコー(OP)細かい葉はブロークン・オレンジ・ペコー(BOP)といい、基本的にはこの2種のタイプが大きさの単位になります。

特徴をわかりやすくするために、”OP“や”BOP“といった表記になっています。

リーフグレード

呼び方について、リーフグレードは以下のようになります。

フラワリー・オレンジ・ペコー(FOP)
・OPの中でも芯芽(チップ)が多い
・割合が多いものほど上級

オレンジ・ペコー(OP)
・柔らかな若い葉と芯芽
・細長く強いねじれ
(※オレンジの香りはしない)

針金状の長い葉の大形のリーフで、約3gが一杯分になり、蒸らし時間は3~5分が目安です。

ペコー(P)
・OPよりやや堅い葉
・短く太めなよりがある
・OPより香り、水色は薄い

ペコー・スーチョン(PS)
・Pよりもさらに堅く太く短い
・Pより香りも水色も弱い

スーチョン(S)
・PSより丸みがある
・大きく堅い
・ラプサンスーチョンに利用

ブロークン・ペコー・スーチョン(BPS)
・PSをカットし、ふるいにかけたもの
・BPより大きい

ブロークン・ペコー
・Pをカットしたもの
・BOPより大きい
・芯芽は含まない

ブロークン・オレンジ・ペコー
・OPをかっとしたもの
・芯芽を多く含む

2~3ミリのポピュラーな形をしていて、約3gが一杯分となり、蒸らし時間は2.5~3分が目安です。

ブロークン・オレンジ・ペコー・ファニングス(BOPF)
・BOPをさらにふるいにかけたもので小さい
・ブレンド、ティーバッグ用

ファニングス(F)
・BOPFをふるいにかけたもの
・扁平で細かい
・ダスト(D)よりも大きい

ダスト(D)
・ふるいにかけて、最も小さいもの

メーカーや茶園により、独自の表記もあるようです。

なお、CTCは、茶葉のグレードではなく、製法の一つです。

一杯分は約2.5g程度で、抽出が速いので蒸らし時間は1~2分程度が目安になります。

リーフの呼び名

茶葉のグレードとはほとんど関係ありませんが、リーフの呼び名があります。
※呼び名であり、リーフグレードとは区別されていることを注意

いちばん先端にあるのがFOP(フラワリー・オレンジ・ペコー)で、芯芽の部分にあたる1枚目の葉です。

先端から2枚目のOP(オレンジ・ペコー)、3枚目をP(ペコー)といいます。

ここまでを1芯2葉といい、茶摘みの基本になるようです。

先端から4枚目の葉がPS(ペコー・スーチョン)で、ここまでを1芯3葉といい、量産目的で摘み取られます。

ちなみに、先端から5枚目はS(スーチョン)です。

茶葉の栽培方法

2種の茶葉が基本ですが、地球規模で栽培地を見れば、北はグルジア共和国、南はオーストラリアまでの熱帯をはさみ、亜熱帯地域も含めて幅広く、中国の南西部を含んだ北回帰線から赤道までをティーベルトと呼ばれています。

かつて、親木から種子を採って、苗床に蒔いて育て、若木にして茶園に移植させてから、3~4年で摘採ができるようになります。

現在では、優れた母樹から1節1葉を採って、苗床に挿して育てて、半年から1年の間に育成させ、茶園に移植させます。クローン栽培ともいわれ、スパンが短くなっていることがわかります。