【紅茶検定(初級:ベーシック)】紅茶を知る(製造方法)
紅茶はどのように作られるのか、基本的な製造方法を確認します。
オーソドックス製法
伝統的製法として、オーソドックス製法があります。
一定レベルまで成長した芯芽や若葉を手で摘み取る1芯2葉、1芯3葉が行われ、多くの水分を含む生葉を自然に日陰干しさせる自然萎凋法と、茶葉を金網のの上に敷き詰め、その下に温風を通し、葉を萎れさせる人工萎凋法があります。
現在主流となっているのは、人工萎凋法になります。
10~15時間かけ、葉の水分を60%程度に減少させ、揉みやすくします。
そして、葉から爽快な香りがたちはじめ、揉捻機(ローリングマシーン)にかけて揉み砕き、絞り出した葉汁を空気に触れさせ、酵素の働きを高め、室温が25℃、湿度が90%にされた部屋に移し、酸化酵素の働きを高めるために静置します。
この工程で紅茶らしい色、香りがつくそうです。
次に、乾燥機に移し、100℃前後の熱風で茶葉の水分が3~4%になるまで乾燥させ、発酵を止めます。
そうすると葉は堅く収縮して、褐色になります。
荒茶といわれる状態で、ここからさらに混入物を取り除くために篩い分け機にかけて、等級区分をつけて仕上げ茶にし、貯蔵や輸送に適した状態の紅茶が出来上がります。
正確に計量茶防湿クラフト袋などに詰められて、茶園名、重量、等級、ロット及び番号などが記載されます。
1.摘採
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2.萎凋
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3.揉捻
↓
4.発酵
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5.乾燥
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6.クリーニング・区分け
CTC製法
大量生産を可能にした製法で、機械で人工的に1~2cm以下の細かい茶葉を作るのが、CTC製法です。
CTCは、Crush(つぶす)・Tear(引き裂く)・Curl(粒上に丸める)の頭文字をとったものです。
CTCという加工機で、回転数の異なる2本のローラーに、萎凋させた茶葉を巻き込ませ、つぶし、切断し、発酵、乾燥させます。
挽肉機を応用したローターベインという加工機で、茶葉を圧縮し、細かく切断するローターベイン製法もあります。
このように、アンオーソドックス製法であれば、葉汁はよく絞り出され、短時間での発酵、乾燥が可能です。
茶葉は葉汁を付着させつつ丸められ、その後はオーソドックス製法のように仕上げられます。
CTC製法やローターベインであれば、細かく濃厚な紅茶が短時間で抽出できるため、急激に普及していきました。
ティーバッグ、ブレンドに多く利用されています。
また、コストも抑えられるので、気軽に紅茶を窘めるようになりました。
ケニア産は100%近くCTC製法で、インド産も90%近くなり、世界規模では60%を占めるようになりました。
1.ローターベイン機
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2.CTCローラー機
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3.連続自動発酵機
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4.乾燥機
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