【紅茶のこと】よりよい紅茶ライフを送るために
生産地や製造工程など、手元に届くまでさまざまな旅をしてやってきた紅茶を、楽しむのはもちろんですが、その紅茶ライフをよりよく送っていくために、ティーバッグでの抽出のこと、紅茶の保存の方法について、基本的なことを確認します。
ティーバッグと茶葉の違い
ティーバッグと茶葉の違いは、簡単に言えば紙や不織布、ナイロンメッシュなどに入れられた茶葉を、そのまま熱湯に沈めれば紅茶の抽出ができるティーバッグ、ティーポットに茶葉を入れて、熱湯を注いで蒸らしながら茶葉から抽出する紅茶です。
ティーバッグについて、もう少し詳しく確認します。
紙、合繊の布、ナイロンメッシュに包まれているティーバッグは、茶葉が抽出しにくいので、これを補うには早く抽出しやすい条件の茶葉が選ばれます。
グレードとしては、形状の細かくなったファニングス(F)、ダスト(D)が選ばれます。
ただ、三角形のテトラタイプのナイロン製のティーバッグであれば、既存のティーバッグよりも抽出力があり、ブロークン・オレンジ・ペコー(BOP)タイプの茶葉も使われるようにもなっています。
ティーポットでの抽出は、茶葉のグレードはどれを選ぼうと抽出に影響はありませんが、ファニングス(F)、ダスト(D)は茶こしの目を通り抜けてしまうので、オレンジ・ペコー(OP)やブロークン・オレンジ・ペコー(BOP)がメインとなる方がいいでしょう。
紅茶の基本的な保存方法
紅茶の保存、特に茶葉での保存容器は、昨今では多くが筒状の蓋つきの缶がイメージされると思います。
しかし、本格的だなと感じるのはやはり四角の形で、丸い蓋つきの缶です。
この形はイギリスから入って来ていて、紅茶を中国、インド、スリランカから積み出す際、100ポンド(およそ45kg)の四角い木箱に入れ、船倉に収納していました。
この箱はチェストといって、100ポンドのチェストごと取引もされていたことがあり、四角い箱、四角い缶のイメージが定着したのではとされています。
そのため、英国人は四角い缶=紅茶が入っているもの、という思ってしまうようですが、多様化した現在でははたしてどうなんでしょうか。
四角だと積込や積み出し、運搬の際に効率が良いともされています。
しかし、保存性はそれほどいいわけではなく、一度開封すると長くはもちません。
密閉するときは強い力で閉じられるものの、開け閉めしていると次第に弛んでしまい、密封性が悪くなっていきます。
普段、紅茶を楽しむときも少しでも長く保存しておきたいので、密封度の高い陶器製の保存容器や、日本茶の茶筒に移し替えるなどして、対策をとるのがいいでしょう。
といっても、多くの四角い缶は、1~2か月で飲み切る想定の容量とされているので、わざわざ移し替えなくとも、早く飲み切ってしまうことを考えた方がいいかもしれませんね。
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