【紅茶のこと】道具について(ケーキスタンド、その他)
紅茶の道具は様々なものがあり、持っていて使うのはもちろん、眺めるだけでもいいものです。
最後に、アフタヌーンティーといえば必ずと言っていいほど見るケーキスタンドをはじめ、その他の紅茶の道具についても確認していきます。
道具について:
ポット、カップ、スプーン、ティーコジー、ホットウォータージャグ、ミルクピッチャー、砂時計、茶こし、ティータオル
ケーキスタンド
ケーキスタンドは、アフタヌーンティーにおいて必ずと言っていいほど登場する紅茶のテーブルに欠かせない道具ですね。
三段重ねになったもので、応接間やサロン、ティールームなど、狭い場所でも置けるので、そういった場合に使う道具です。
上から、ケーキ、焼き菓子などのスコーン、サンドイッチになり、食べる順序としてはサンドイッチ、焼き菓子などのスコーン、ケーキ(スイーツ)と移っていきます。
運ばれてきた際、サンドイッチとスイーツしかなく、空の段がある場合がありますが、時間差で焼き立てのスコーンがでてくるようです。演出でもあるそうですが。
しかしながら、ケーキスタンドは全てのシーンに登場するものではなく、大きなテーブルやスペースがあるなら、ビュッフェのように並べて豪華に見せるほうがよいとされています。
といっても、食べる順番はケーキスタンドと同じなのだそうです。
その他の道具
ティーボール
茶こしを2つ合わせて、ボールのようになったものがティーボールです。
この中に茶葉を入れて、ティーポットまたはカップで直接紅茶を抽出できます。
繰り返し使えるティーバッグのようなものです。
茶殻がポットやカップに残らなく、捨てる際の手間が省けて便利ではありますが、ジャンピングが起こらない分香味が弱くなってしまいます。
基本的にはティーボールはポットに沈めて使う道具なので、カップに入れるやり方は間違っていますが、昨今ではカップに直接入れて抽出するのが便利でありよく見ます。
ただ、より美味しく紅茶を楽しく味わうには、やはりポットでの利用が最適ですね。
ティーバスケット
紅茶をアウトドアで楽しむにあたり、カップやポット、ナイフやフォーク、サンドイッチや焼き菓子を詰め合わせるのに持って行くのがティーバスケットです。
英国の貴族社会では、ティーバスケットに紅茶と簡単なフードを入れ、ピクニックに行くのが習慣でした。
イングリッシュガーデンでは、既に椅子やテーブルが用意されているので、そこで紅茶を楽しむこともありました。
サモワール
サモワールというのは、18世紀はじめに考えられたお茶用の湯沸かし器です。
ロシアで好まれて飲まれていた糖蜜を溶かすためのやかんと、中国の火鍋(ホーコー)に似た卓上鍋を真似て作られたロシアの伝統的な茶具です。
湯沸かし器なので、茶葉を入れて紅茶を作るものではありません。
カップやポットに注がれた紅茶が渋すぎるなら、サモワールの湯を入れて薄めます。
1日中湯を沸かすサモワールは、暖房器具の役目や、ホットウォータージャグの代わりにもなりました。
円筒形、球形のものが初期におけるサモワールの形で、蓋に煙突がついていました。
蓋の下に白樺で作った炭を入れるボイラーがあり、ここを水の中に沈めて沸かすようになっています。
沸騰すrと、左右の蒸気弁から「ピー」という音が鳴るようになっています。
胴体に注ぎ口が付いており、この下にティーポットを持って行って熱湯を注ぎます。
モスクワの南200kmあたりのトゥーラという街を中心に、ペテルブルグ、そしてモスクワに、サモワールを作る職人がたくさんいたようです。
湯沸かしやかん
紅茶に含まれているカテキン類は、鉄分やマグネシウム、カルシウムなどと化合して、香味や水色を変えてしまいます。
軟水を使って紅茶を入れる場合、やかんの金属材料の成分が微妙に影響を及ぼします。
鉄製のやかんで沸かした熱湯で紅茶を入れた場合、濁り気味の水色になって、繊細な快い渋みが重くなったりもします。
反対に、銅、アルミニウム、ホーロー、ステンレス、ガラスのやかんであれば、水色に影響は及ぼしません。
もともと硬度の高い国における鉄製のやかんであっても、紅茶の風味に大きな影響は及ぼしません。
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