【メディカルハーブ検定対策】本番まであと5日!基剤について
ハーブ製剤で使うハーブ以外の材料を基剤といいます。
基剤には、次の2つの役割があります。
・ハーブの有効成分を利用しやすい形で抽出、加工する
・基剤そのものにも有効な働きがあり、ハーブとの相乗効果の期待
基剤の種類や特徴を確認していきます。
基剤について
具体的に基剤は、次のようなものがあります。
水
アルコール
植物油
ミツロウ
グリセリン
クレイ
※各写真はイメージです。
様々な形に加工することを製剤、加工した形を剤型いいます。
基剤の特徴と活用方法について
水
水道水やミネラルウォーターは、ハーブティーや湿布に、精製水は外用チンキの希釈、パック剤に、芳香蒸留水は、芳香成分を微量に含むので、ローションやパックの基剤として使われます。
芳香蒸留水は、ハーブから精油を抽出する時に得られる副産物になります。
アルコール(エタノール、エチルアルコール)
アルコールは、水溶性と脂溶性の両方を溶かします。
消毒作用を持つので、抗菌作用のあるハーブとの相乗効果が期待でき、防腐剤としても役割もあります。
主にチンキを作るときに使われます。
エタノールの濃度によって3種類に分けられます。
濃度 76.8~81.2% 消毒用エタノール
濃度 95~95.5% エタノール
濃度 99.5% 無水エタノール
なお、無水エタノールは、原液のまま皮膚に触れてしまうと、皮膚を硬化させる恐れがあるので注意しましょう。
無水エタノールは外用チンキを作る際に使い、内用チンキにはウォッカ(40度以上)を使います。
植物油
植物の種子を圧搾(あっさく)して得られる油です。
安全性が高く、軟膏や浸出油などの基剤として使われます。
マッサージオイルとして利用できますが、パッチテストを行っておくといいでしょう。
酸化しやすい植物油もあるので、密閉して冷暗所に置いておきましょう。
マカデミアナッツ油は、酸化防止の為にビタミンEを多く含む小麦胚芽を、およそ10%加えることがあります。
ミツロウ
要はロウですね。
ミツバチが分泌する成分で、ビーワックスとも呼ばれます。
抗菌効果、保湿効果があり、軟膏やクリームの材料に使われます。
60~67度くらいで溶けて液体になります。
精製したものは白色、未精製のものは黄色です。
グリセリン
植物性、動物性の脂肪や油脂からとれる無色透明で無臭の液体です。(写真は石鹸として作られたもので固形ですが・・・)
水にもエタノールにもよく溶け、優れた保湿効果があり、外用ローションやクリームとして使われます。
リップクリームはとくにイメージがあるんじゃないでしょうか。
クレイ
単純にいえば鉱物(陶土)です。
シリカ(ケイ素)やマグネシウムなどのミネラルが含まれます。
カオリン、モンモリオナイトといった種類があります。
吸収作用、吸着作用、洗浄作用、収れん作用があり、パック剤に使われます。
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