【ハーブのこと】ハーブの利用方法(浸出油)

2019年1月19日

植物油を使い、精油やカロチノイド、ビタミンEなどハーブの脂溶性成分を抽出する方法を、浸出油といいます。

メディカルハーブ

浸出油

浸出油は、主に外用で利用します。

スキンケア、軽度のやけど、傷などのケアで直接皮膚に塗布したり、マッサージ用オイルとしても使われ、ミツロウと混ぜて軟膏にもできます。

スキンケア、マッサージオイルの場合、植物油自体に含まれている成分との相乗効果が期待できます。

チンキほどではないものの、3ヶ月程度の保存が可能です。

温浸油

湯煎で植物油を加熱する方法が温浸油です。

時間をかけず、簡単に抽出できます。

作り方は、規定量のハーブを細かくしてボウルに入れ、ハーブが完全に浸る量の植物油を注ぎます。

水を入れた鍋を火にかけ、沸騰させ、ボウルをその湯につけて湯煎します。

ガラス棒で時折混ぜながら30分以上湯煎します。

その後、茶こしまたはガーゼを使ってこし、浸出油だけを保存用の遮光瓶に移します。

冷浸油

ハーブを植物油に常温で長時間漬け込むんで抽出するのが冷浸油です。

成分をより多く取り出すため、抽出中は温かい場所に置き、途中で新しいハーブに入れ替える場合もあります。

作り方は、広口のガラス瓶にハーブを入れ、ハーブが完全に浸る量の植物油を注ぎます。

瓶にしっかりと蓋をして、温かい場所に置き、1日1回瓶を振って中身を混ぜながら、2週間漬け込みます。

瓶の中身をガーゼでこして、ビーカーに浸出油だけを移し、ガーゼに残ったハーブも絞ります。

ビーカーの浸出油を保存用の遮光瓶に移して完成です。

注意点

酸化に特に注意しましょう。

防止策として、使用する植物油におよそ10%の小麦胚芽油を加えることがよくあります。

保存においては、完全に密閉でき、遮光ガラス瓶を使うようにします。

また、漬け込み瓶の中のハーブが、完全に油に浸らせておくことも重要です。

抽出が十分できるのと、空気に触れさせないことで、雑菌の繁殖を防止するためです。