【メディカルハーブ検定対策】Chap.1-5 リンデン(アオイ科)のプロフィール
メディカルハーブ検定の主題範囲の15種のハーブの内、アオイ科で最後になるのがリンデンです。
アオイ科のメディカルハーブ:
ウスベニアオイ(プロフィール)
ハイビスカス(プロフィール)
リンデンのプロフィール
学名 | Tilia europaea(ティリア・エウロパエア) |
和名 | セイヨウボダイジュ |
科名 | アオイ科(シナノキ科) ※アオイ科は新しい科名、シナノキ科は今までの科名 |
使用部位 | 花部(苞)、葉部 |
花の色 | クリーム色 |
主要成分 | フラボノイド配糖体(ルチン、ヒペロシド、ティリロシド)、 アラビノガラクタン(粘液質)、タンニン、カフェ酸、 クロロゲン酸、精油(ファルネソール) |
作用 | 発汗、利尿、鎮静 |
適応 | 風邪、上気道カタル、高血圧、不眠 |
詳細
欧州の植物療法で、高血圧、不眠、風邪、インフルエンザなどに古くから用いられていて、葉には鎮静、発汗、利尿の働きがあります。
リンデンは、高さが20~30mの巨木で、ハート型の葉が美しいうえに生育も良く、協会や広場に植えられ、街路樹にもなってりしています。
ドイツ、フランスを代表する樹木で、シューベルトの歌曲「Lindenbaum(菩提樹:リンデン)」の歌として有名です。
リンデンは千の用途があると言われていて、初夏に甘い香りを漂わせるクリーム色の花が咲きます。
精油成分のファルネソールが甘い方向を放ち、不安や興奮を鎮め、心身の緊張を和らげます。
寝る前にハーブティーとして飲めば、質の高い睡眠がもたらされます。(グッドナイトティー)
オレンジフラワーとのブレンドが有名で、花からはハチミツも取れます。
また、リンデンはフラボノイドとフェノール化合物を含む発汗ハーブとしても有名で、エルダーフラワーと共通の成分と作用を持ちます。
発汗作用や鎮静作用があるので、風邪をひいたときに用いられ、子どものための優れた解熱剤として知られています。
神経を鎮める作用は、落ち着きのない子供にも効果的とされています。
それ以外では、痛みを緩和したり、筋肉の緊張をほぐす作用もあります。
ドイツの小児科においては、風邪のひきはじめにリンデンとペパーミントのブレンドハーブティーが処方さるようです。
英国のハーブ薬局方では、鎮静、鎮痙、発汗、降圧、エモリント(柔軟化)作用と緩やかな収れん作用が報告されていて、上気道カタル、風邪、高血圧、不眠などが適応症としてあげられています。
安全性はクラス1で、適切に使用すれば安全に摂取できます。
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