【メディカルハーブ検定対策】Chap.1-6 ネトル(イラクサ科)のプロフィール
メディカルハーブのプロフィール、今回はイラクサ科のネトルを確認します。
ネトルのプロフィール
学名 | Urtica dioica(ウルティカ・ディオイカ) |
和名 | セイヨウイラクサ |
科名 | イラクサ科 |
使用部位 | 葉部 |
花の色 | 淡桃色 |
主要成分 | フラボノイド(クエルセチン)、フラボノイド配糖体(ルチン)、 クロロフィル、フィトステロール(β-シトステロールなど)、 β-カロテン、ビタミンC、葉酸、 ミネラル(ケイ素、カルシウム、カリウム、鉄) |
作用 | 利尿、浄血 |
適応 | 花粉症やアトピーなどのアレルギー疾患、痛風、リウマチ |
詳細
古くから春季療法において、欧州、特にドイツで春先に起こるアレルギー疾患などを、予防の為にハーブティーとして使われ、現在でも使われています。
ネトルは、土中の鉄分などを吸収するので、ビタミンAのほかに、鉄分、カルシウム、カリウム、ケイ素といったミネラル類が豊富で、フラボノイドやクロロフィルも多く含まれます。
浄血作用があるので、花粉症やアトピーなどのアレルギー疾患、リウマチなどの体質改善を目的に使用されます。
利尿作用が強いので、体内の老廃物や尿酸を排泄することから、痛風や尿道炎などにも用いられます。
また、鉄分、葉酸、ビタミンCを含むことから、妊婦さんや授乳時の貧血対策にも最適で、煎じた汁は肌をきれいにするともいわれています。
ネトルは繊維質の植物で、青銅器時代~20世紀まで織物に利用されていました。
アンデルセン童話の白鳥の王子という物語で、主人公の王女が白鳥の姿に変えられてしまった兄弟たちの呪いをとくため、布に織り上げてシャツを縫うようにといわれていた植物がネトルです。
南北戦争時代の米国では、ネトルの茎と葉の浸出液に浸けた包帯が、外傷の止血に用いられました。
ネトルの葉は、触ると痛いほどの刺毛に覆われており、皮膚に炎症を起こさせるアセチルコリンなどが含まれているので、触れたあとは赤く腫れることがあります。これは腺毛に含まれるヒスタミン酸などの成分がアレルギー反応を起こすためです。
ネトルの生薬名は蕁麻(じんま)といい、触れると痛みと発疹が出るからで、蕁麻疹(じんましん)、麻疹(はしか)
の語源になっています。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません