【おすすめの洋楽】12 Memories(2003)/ TRAVIS

トラヴィスのアルバムの中で、最も社会性や政治性の影響を受けたアルバム『12 Memories』は、賛否が分かれた印象がありましたが、これもトライヴィスこその表現だと思えたので、私は好きな作品の一つです。

ジャケット

TRAVIS 12 Memories

レビュー

2003年というと、米英によるイラク侵攻作戦が開始されました。

つまりイラク戦争があった年です。

暗いニュースばかりではなく、明るいニュースも毎年のようにありますが、やはりそういった出来事の影響は少なからず様々なアーティストにあったのだろうと思うと、このトラヴィスも例外ではないでしょう。

セカンド以降のバラード調が印象的なトラヴィスですが、今作にいたっては明暗でいえば暗の部分を多く感じるものでした。

それ故に、いままでファンとして聴いてきたリスナーには新鮮さがありつつも、どこか憂鬱なイメージも抱いたのではないかと思います。

「The Beautiful Occupation」

 

そうは言っても、やはりトラヴィスだからこそのメロディの普遍性はさすがというほかありません。「The Beautiful Occupation」は訳すと”美しい占領”となり、歌詞もトラヴィスにしては痛烈なものですが、それに反するメロディの受け入れやすさが、より皮肉なものに感じてしまいます。

「Re-offender」も逸品なメロディですが、歌詞の内容としてはDVに関するものです。

「Re-offender」

 

今(2019年)改めて聴くと、感慨深さがありつつも、当時のファンの思いとしては複雑だっただろうと思います。

「Love Will Come Through」のメロディもいいですね。

「Love Will Come Through」

 

しかし、社会性や政治性の面を押しすぎたせいか、暗い印象が否めないのも事実です。

これはこれで私はすきなんですが、ヴォーカルのフランは、「こういうものはレディオヘッドに任せるべきだったよね?」的なことを冗談交じりに言っていたそうです。

そういったことを言うくらい、今作の反応の違いの振れ幅が大きかったのでしょう。

でも私はこのアルバムも好きですけどね。

トラックリスト

01. Quicksand
02. The Beautiful Occupation
03. Re-offender
04. Peace The Fuck Out
05. How Many Hearts
06. Paperclips
07. Somewhere Else
08. Love Will Come Through
09. Mid-life Krysis
10. Happy To Hang Around
11. Walking Down The Hill
12. Some Sad Song