Blur『Think Tank』(2003)レビュー:デーモン・アルバーンが切り拓いた、実験と内省のサウンドスケープ

楽曲, 音楽

アルバム

ジャケット

アーティスト

Blur ブラー

アルバムタイトル

Think Tank

レビュー

ブラーの中心人物でありヴォーカルのデーモン・アルバーンが3月23日生まれということで、今回は2003年にリリースされたブラーの7thアルバム『Think Tank』についてのレビューです。

ブリットポップの旗手として一時代を築いた彼らが、より実験的で無国籍なサウンドへと大胆に変貌を遂げた、特異な作品かもしれません。

世間的にはあまり評価されていない?と感じるのはわたしだけかもしれませんが、私の中ではこのアルバムは非常に好きな部類に入ります。

ギタリストのグレアム・コクソンがレコーディング途中で脱退するというバンドにとって大きな転換期に制作された本作は、デーモン・アルバーンのパーソナルな音楽性が色濃く反映され、Blurの新たな可能性を示した一枚だと思います。

グレアム不在という状況は、バンドにとって大きな試練だったはずですが、デーモン・アルバーンはこれを逆手に取り、自身の音楽的探求をさらに深めたように感じます。

モロッコでのレコーディングや、アフリカ音楽、エレクトロニカへの接近は、彼のソロプロジェクトであるGorillaz(ゴリラズ)での経験とも繋がっていて、ブラーのサウンドにこれまでにない広がりと深みをもたらしたんじゃないかなと思います。

従来のギターロックの枠を超え、ミニマルなリズムとメランコリックなメロディが融合したサウンドは、聴く者を異国情緒あふれる内省的な世界へと誘ってくれています。

Out Of Time

このアルバムを象徴する楽曲の一つが「Out of Time」じゃないかなと。

静謐なストリングスとデーモンの憂いを帯びたボーカルが織りなすこの曲は、バンドの新たな方向性を明確に示しています。

また、「Badman’s Song」のような楽曲では、混沌としたサウンドの中に、どこか人間的な温かみが感じられ、静謐さと混沌が同居する独特の空気感がアルバム全体を覆っているように思います。

これらの楽曲は、デーモンが内面と深く向き合い、自身の感情を音楽に昇華させた結果生まれたものなんじゃないかと思ってしまいます。

彼のメランコリックな歌声は、聴く者の心にそっと寄り添い、深い共感を呼び起こしてくれます。

『Think Tank』は、ブリットポップの喧騒を抜け出し、成熟したBlurが到達した一つの境地を示していると思います。

グレアムのギターがなくても、デーモン・アルバーンという稀代のソングライターが、バンドの核として新たな音楽的冒険へと旅立った記録として、このアルバムは非常に重要な意味を持つんじゃないでしょうか。

洋楽ロック好き、UKロック、そしてブリットポップのその先にある音楽を探求したいリスナーには、ぜひこのアルバムを聴いてみてほしいです。

「Crazy Beat」も逆にストレートな感じがして好きですけどね。

Crazy Beat

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トラックリスト

1. Ambulance
2. Out Of Time
3. Crazy Beat
4. Good Song
5. On The Way To The Club
6. Brothers And Sisters
7. Caravan
8. We’ve Got A File On You
9. Moroccan Peoples Revolutionary Bowls Club
10. Sweet Song
11. Jets
12. Gene By Gene
13. Battery In Your Leg

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私の視聴環境

レコードプレーヤー TEAC TN-350

ヤマハ ネットワークレシーバー

スピーカー ONKYO オンキョー D-012EXT(D)

Google Pixel Buds(ワイヤレスイヤホン)

Creative Pebble ブラック
音声入力3.5mm ピンプラグ接続
電源USB端子接続 低音用
パッシブラジエーター搭載
出力4.4W アクティブ スピーカー
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