Sharp Pins『Balloon Balloon Balloon』レビュー:60年代サイケデリアを纏った新世代
アルバム
ジャケット

アーティスト
Sharp Pins シャープ・ピンズ
アルバムタイトル
Balloon Balloon Balloon
レビュー
個人的に大好きなテイストですね。
ライフガードというバンドのヴォーカル兼ギタリストであるカイ・スレーターのソロプロジェクト、シャープ・ピンズのアルバムは、まさに60年代のサイケデリックなガレージロックと、現代のインディー・ロックが、絶妙なバランスで融合した作品だと思います。
中心人物であるカイ・スレーターは、まだ21歳(2025年12月時)という若さだそうです。
しかし、彼の音楽からは、古いレコードを掘り起こし、その魂を現代に蘇らせようとする、深い音楽愛を感じます。
彼自身、ガレージロックやフリークビート、サイケデリックな音楽に傾倒していると思われ、その影響が色濃く出ています。
アルバム全体を通して、ジャングリーなギターサウンドと、ノイジーでメロディアスなポストパンクの要素が混ざり合っています。
特に、オープニングの「Popafangout」は、The Byrdsを思わせるようなジャングル・ポップの要素がありながら、現代的なエッジが効いていて、一気にアルバムの世界観に引き込まれます。
このアルバムの魅力は、「懐かしいのに新しい」という点ではないでしょうか。
60年代のサイケデリックな要素、例えば、歪んだメロディやフィードバックといったものが散りばめられているにも関わらず、古臭いわけではない。
それは、彼の持つポップ・ソングライティングの才能と、意図的に構築されたサウンドによるものだと思います。
洋楽ロック好き、特に60年代のサイケデリックなサウンドに魅力を感じる方には、このアルバムはタイムスリップしたような感覚と、新しい発見を与えてくれるはずです。
そして、まだその時代の音楽を深く知らない若い世代にとっても、このアルバムは「ロックンロールの真髄」を教えてくれる、新鮮な体験になるのではないでしょうか。
この『Balloon Balloon Balloon』は、ロックンロールが真の信奉者のものであり、大胆に自分たちのものにする者にこそ属するということを思い出させてくれる、そんな作品だと思います。
音楽的な探求心と、それを形にする才能は、今後も目が離せないと思います。
トラックリスト
- Popafangout
- I Don’t Have a Heart
- I Could Find Out
- Queen of Globes and Mirrors
- (I Wanna) Be Your Girl
- Gonna Learn to Crawl
- Balloon 1
- I Don’t Adore-Youo
- All the Prefabs
- Talking in Your Sleep
- Fall in Love Again
- Serene Haus of Hair
- (In a While) You’ll Be Mine
- Balloon 2
- Ex-Priest/In a Hole of a Home
- Takes So Long
- Stop to Say Hello
- All the Shops and Stores Are Closing Now
- Maria Don’t
- Crown of Thorns
- Balloon 3
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