The Cribs『Selling A Vibe』(2026)レビュー:変わらないDIY精神と、進化するメロディの魔法
アルバム
ジャケット

アーティスト
The Cribs ザ・クリブス
アルバムタイトル
Selling A Vibe
レビュー
イギリス・ウェイクフィールド出身の3兄弟バンド、The Cribs(ザ・クリブス)が放つ最新アルバム『Selling A Vibe』は、インディー・ロックの良心として走り続ける彼らが、今この時代に何を見つめ、何を鳴らしているのかを鮮やかに提示してくれる一枚です。
2015年リリースの『For All My Sisters』以来、約5年ぶりとなるオリジナル・アルバムであり、その間も彼らは常に自分たちのペースで音楽と向き合い続けてきたように思います。
この新作は、そんな彼らの「変わらない格好良さ」と「進化するメロディの魔法」が詰まった、まさに傑作と呼ぶにふさわしい作品だと感じます。
彼らの代名詞とも言えるラフでパンキッシュなエネルギーは健在で、初期からのファンも納得のザ・クリブス節が随所に散りばめられていますね。
しかし、今作ではそこに、年を重ねるごとに磨きがかかるエモーショナルなメロディと、より洗練されたプロダクションが融合しているように思います。
プロデューサーにはシンセポップデュオのChairliftのパトリック・ウィンバリーを迎え、彼らの持ち味であるスクラッピーな魅力はそのままに、サウンドの奥行きと広がりが増しているでしょう。
決してオーバープロデュースにはならず、彼ららしいローファイなインディー・チャームは失われていないのが素晴らしい点でもあります。
アルバムタイトル『Selling A Vibe』には、現代の音楽業界や消費社会に対する彼らなりの皮肉やユーモアが込められているように感じます。
単に「雰囲気」を売るのではなく、彼らは常に本質的な音楽の力、そして自分たちのDIY精神を大切にしてきたバンドじゃないでしょうか。
失われた無垢さや苦い経験を歌いながらも、その楽曲は常にパンチの効いた完璧なバランスを保っていますね。
特に、リードトラックの「Never the Same」は、彼らのインディー・ロックとしての原点を思い起こさせつつも、新たなフェーズへと進む彼らの決意を感じさせる一曲です。
『Selling A Vibe』は、The Cribsが20年以上にわたるキャリアの中で培ってきた音楽的アイデンティティを再確認しつつ、新たな挑戦を恐れない彼らの姿勢が凝縮されたアルバムだと思います。
彼らの音楽は、単なる懐古趣味に終わらず、常に「今」を生きるリスナーの心に響く普遍的な力を持っているな、と。
洋楽ロック好き、UKインディー・ロックを愛するリスナーには、ぜひこのアルバムを聴いて、彼らの「Selling A Vibe」に込められたメッセージと、その音楽的進化を体感してほしいです。
国内盤CD
トラックリスト
- Dark Luck
- Selling A Vibe
- A Point Too Hard To Make
- Never The Same
- Summer Seizures
- Looking For The Wrong Guy
- If Our Paths Never Crossed
- Self Respect
- You’ll Tell Me Anything
- Rose Mist
- Distractions
- Brothers Won’t Break
Spotify
私の視聴環境
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