sombr『I Barely Know Her』レビュー:現代の「Yearncore」が描く、洗練された切なさ
アルバム
ジャケット

アーティスト
sombr ソンバー
アルバムタイトル
I Barely Know Her
レビュー
sombr(ソンバー)のデビューアルバム『I Barely Know Her』です。
私にとっては待望のデビュー作ということで、ある意味今年一番期待していたアーティストでもあります。
ソンバーは、米国ニューヨーク出身の男性ソロアーティストで、2023年にリリースされたEP「in another life」を聴いて、とても気に入りました。
彼の音楽は、インディーロック、ポップネス、そして現代的なプロダクションが絶妙に混ざり合っている魅力がありますね。
アルバム全体を通して、非常に洗練されたプロダクションが印象的で、Tony Berg(ボーイジーニアス、エイミー・マン等で有名)との共同プロデュースということで、音の作り込みが丁寧で、聴き応えがあります。
彼の音楽は、一部で「Yearncore(切望コア)」と呼ばれているみたいですね。
感情は大きく、コーラスはしっかりと力強いのに、どこか生々しい脆さもあるような、その「洗練された切なさ」こそが、現代のオーディエンスに響くポイントなのではないでしょうか。
彼の歌声は、時に遠くから響いてくるようで、まるで「排水管の向こう側から歌っているようだ」なんて表現もされていました。でも、その独特なボーカル処理が、アルバム全体に漂うノスタルジックで夢見心地な雰囲気を強めている気がします。
夜中に一人で、少し感傷に浸りながらも、そこに少しのキャッチーさとロック的なエネルギーが加わっているのが面白いところです。
このアルバムは、ニューヨークという街の現実と、ロマンチックに描かれたバージョンとの間でバランスを取っている、という評価もあるようです。
彼の歌詞は、現代の若者が抱える孤独や、恋愛への切望を、非常に正直に、そして魅力的に描いているのではないでしょうか。
デビュー作にして、これだけ完成度が高い曲が揃っているのは、彼の才能の証ですね。
多くの人の心に引っかかってほしいです。
現代のインディーポップ・ロックシーンにおける、一つの重要なステートメントになったのではないかなと思います。
今後の活動が、ますます楽しみになる一枚です。
8cm シングルCD(バック・トゥ・フレンズ / アンドレスト – ソンバー)
トラックリスト
01. crushing
02. 12 to 12
03. i wish i knew how to quit you
04. back to friends
05. canal street
06. dime
07. undressed
08. come closer
09. we never dated
10. under the mat
Spotify
私の視聴環境
Creative Pebble ブラック
音声入力3.5mm ピンプラグ接続
電源USB端子接続 低音用
パッシブラジエーター搭載
出力4.4W アクティブ スピーカー
SP-PBL-BK
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Posted by JIKUTA
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