【おすすめの洋楽】We’ll Live And Die In These Towns(2007)/ THE ENEMY

2018年12月15日楽曲, 音楽

2007年にリリースされた、The Enemy(ジ・エナミー)の1stアルバム『We’ll Live And Die In These Towns』です。

なお、2016年に既に解散しています。

ジャケット

THE ENEMY We'll Live And Die In These Towns

レビュー

長らく閉鎖していた老舗名門レーベルが、復活してでも契約したい!との理由で、めでたく契約&デビューにこぎつけたという逸話を持つジ・エナミーのデビューアルバムです。

アルバム発表前のデビューシングル「40 Days And 40 Nights」一曲のみを聴いて、その名門レーベルが動いたらしく、UKド直球のロックンロールで、伝統的な系譜を辿り、労働者階級のリアルを歌っているとのことで、心動いたものがあるんでしょう。

なんとなくですが、閉塞感をぶち壊そうともがく様が思い浮かびます。

サウンドも、メロディーも、ギターリフも至って突出した部分はないものの、”初期衝動”を素直に体現していて、吐き捨てるような棘のあるヴォーカルが的を得ていると言えます。

アルバムタイトルの同名「We’ll Live And Die In These Towns」のアコギチックなアプローチで、自分たちが生きる日常の現在と、やがて訪れるその結末までの決意が淡々とクールに歌われています。

また、「Away From Here」「Technodancephobic」といった楽曲も、痛快感がありますね。

しかしながら、こういったワーキングクラスの存在がなければ、こういったバンドやサウンドが生まれないというのも、どこか皮肉めいているように思います。

荒削りで、青いことは結構重要ですからね。

彼らが追及する日常の打破は、鳴らすべき音、叫ぶべき声そのものだったのでしょう。

トラックリスト

01. Aggro
02. Away From Here
03. Pressure
04. Had Enough
05. We’ll Live And Die In These Towns
06. You’re Not Alone
07. It’s Not OK
08. Technodancephobic
09. 40 Days And 40 Nights
10. This Song Is About You
11. Happy Birthday Jane