Sharp Pins『Mod Mayday 23』(2026)レビュー:古いレコードの傷から、まぶしい青春がこぼれ落ちる
アルバム
ジャケット

アーティスト
Sharp Pins シャープ・ピンズ
アルバムタイトル
Mod Mayday 23
レビュー
本作は、2023年にTascam Porta Oneの4トラックで録音されたカセット作品を、2026年に再発したものだそうです。
タイトルは、英国モッズ・リバイバルの音源集『Mods Mayday ’79』のリバイバルといったところらしく、収録曲の多くはカバーですが、単なる懐古趣味ではなく、ボーカルであるスレイターが10代の頃に夢中になった曲を自分の手触りで録った記録です。
冒頭の「It’s A Mod Mod World」が鳴った瞬間、音の輪郭は少しぼやけているのに、メロディは驚くほど鮮明に飛び込んできます。
「Face of Youth Today」は、ジャングリーなギターと青臭いボーカルが気持ちよく、古いモッズ・ポップが今のシカゴの地下室で目を覚ましたようです。
「B-A-B-Y Baby Luv」では弾むベースとファルセットが甘いポップ感を作り、「Let Me Be The One」「Love Only Me」は、短く速い演奏の中にパンクのような勢いを閉じ込めています。
なかでも「Live Without Her Love」は、サイケデリックなギターとハーモニカが加わり、アルバムの中で最も奥行きのある一曲です。
一方、「Days of Change」は打楽器を置かず、アコースティックギターと遠くで歌うような声だけで進みます。
最後の「Race for the Audience (demo)」も、録音の瞬間を覗き見るような親密さがあります。
いいですね、60年代あたりの英国モッズは。
曲への憧れと若さが残っていますし。
60年代ポップやモッズを知らない人にも、「Face of Youth Today」から聴いてほしい一枚です。
『Mod Mayday 23』は、過去をコピーせず、好きという気持ちで古い音楽を現在へ連れ戻す、愛すべき作品だと思います。
国内盤CD
レコード盤 Record LP
トラックリスト
01. It’s A Mod Mod World
02. Face of Youth Today
03. I’ve Got You On My Mind
04. B-A-B-Y Baby Luv
05. Tonight’s The Night
06. Live Without Her Love
07. Friday Night
08. Love Only Me
09. Let Me Be The One
10. Days of Change
11. Race For The Audience(demo)
Spotify
私の視聴環境
Creative Pebble ブラック
音声入力3.5mm ピンプラグ接続
電源USB端子接続 低音用
パッシブラジエーター搭載
出力4.4W アクティブ スピーカー
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