Cuco『Ridin’』（2025）レビュー：LAの夕暮れを映す、甘くノスタルジックなソウル
アルバム
ジャケット
アーティスト
Cuco クコ
アルバムタイトル
Ridin’
レビュー
Cuco（クコ）の新しいアルバム『Ridin’』を聴いてみました。
彼の音楽は、いつもどこか夢見心地で、甘いメロディが特徴的です。
今回のアルバムも、その期待を裏切らない、とても心地よい作品に仕上がっていると思います。
このアルバムは、彼のルーツであるメキシコ系アメリカ人の「ブラウン・アイド・ソウル」へのラブレターなどと言われているみたいですね。
歌やメロディが豊かに響きながらも、アコースティックなサウンドが印象的です。
全体的にはゆったりとしたグルーヴがあり、特に夕暮れ時、ロサンゼルスのフリーウェイを流しているような情景がありそうな感じで、要は風景と結びつきやすいですね。
ボーカルは、相変わらず優しくて、少しけだるい感じが魅力的で、スペイン語と英語が混ざり合う歌詞も、彼のパーソナルな世界観を深めている気がします。
英語さえ理解できない私でも、その響きだけで、切なさや温かさが伝わってくるのが不思議です。
今回はより洗練されて、プロフェッショナルな音作りになっている印象を受けました。
プロデューサーにTom Brenneckを迎えたことで、サウンドの深みが増したのかもしれませんね。
チル系の音楽を探している方には、間違いなくおすすめできるアルバムだと思います。
特に、単なる「チル」で終わらず、そこにノスタルジーや、少しの切なさが欲しい時にぴったりです。
落ち着いたロックが好きな方にも、このアルバムの持つオーガニックな響きや、メロディの美しさは響くのではないでしょうか。
じっくりと時間をかけて聴くことで、その魅力がじんわりと心に染み渡ってくる、そんなアルバムだと思います。
忙しい日常から少し離れて、自分の内側と向き合いたい時に、そっと寄り添ってくれるような、そんな一枚です。
トラックリスト
01. ICNBYH
02. My 45 feat. Jean Carter
03. Ridin’
04. Para Ti
05. Phases
06. Don’t Be So Rude
07. Seems So
08. Coming Up the Driveway
09. Troublemaker
10. Walk the Way
11. My Old Friend
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