【おすすめの洋楽】Nine(2019)/ blink-182
米国を代表するいわゆるポップ・パンク・バンドのブリンク182による、アルバムタイトル通り、通算9作目の新作『Nine』です。
個人的には、いわゆるこのポップ・パンクというジャンルがかなり盛り上がっていた時期をフェスでタイミングよく体感したことがあるので、その時の感覚をどうしても思い返してしまいますが、どれだけ時が経とうとも、やはりブリンクは、メンバーが変わるなどのことがあっても、代表格たる地位から外れたりすることはないと、今作でも確信しています。
ジャケット
レビュー
メンバーの人数は3人で、デビュー当時から変わらないものの、2015年あたりにボーカルでギターのトム・デロングが脱退するだのなんだのという多少の混乱があったようですが、結果的に脱退?になったのか、ブリンク182として活動はしておらず、オルタナのロックバンド、エンジェルズ・アンド・エアウェーブズ(Angels & Airwaves)としてメインに活動しています。
あまりここら辺のニュースを見ていなかったのですが、現時点ではトム・デロングに替わり、アルカライン・トリオ(ALKALINE TRIO)のボーカル及びギタリストのマット・スキバが正式なメンバーとなっています。
つまり、現メンバーは、
マーク・ホッパス(ボーカル/ベース)
トラヴィス・バーカー(ドラム)
マット・スキバ(ボーカル/ギター)
ということになります。
また、ドラムのトラヴィスは、2008年に飛行機事故で重体になるなど、様々な困難がありつつも、こうやって新作をリリースしてくれることに、ファンをはじめ多くのリスナーにとっては喜ばしい事です。
さて、本作の内容についてですが、ボーカル/ギターが変わっても、ブリンクの骨格はブレていないと言えるでしょう。
「The First Time」からその様子がうかがえるのはもちろん、先行リリースされていた「Blame It On My Youth」を聴いた時、確信しました。
「そうそう、この感じ!」としか表しようのない感覚が、その確信の証拠です。
ノリが良いだとか、ギターの3コードがあればいいという、単純なことではありつつも、再確認することで改めてその単純な位置から見えるものは、昔の自分とは少なからず違ったものが映っているでしょう。
「Darkside」なんかもいいですね。
子どもたちが激しく踊り狂っているのも面白く、ちょっとばかしU.S.A.的なもの見えたりと、デビュー~3作目あたりのパロディや、一見するとバカげたようなことをやっていた時代もかわいく見えますね(笑)
「Generational Divide」は50秒にも満たないトラックですが、これぞブリンク182であり、ますます懐かしさを覚えます。
また、「I Really Wish I Hated You」もポップパンクのエモーショナルなところを絶妙に突いてくるトラックです。
アルバムは全体的に早めのテンポで構成されています。
かつて、”大人になった”とされたバンド名を冠した5th『blink-182』のようなものも個人的には好きですが、かつてのブリンク182(と言っていいのか)も大好きですね。
メンバー交代など、様々な困難がバンドにあったかもしれませんが、ブリンク182は不滅です。
トラックリスト
01. The First Time
02. Happy Days
03. Heaven
04. Darkside
05. Blame It On My Youth
06. Generational Divide
07. Run Away
08. Black Rain
09. I Really Wish I Hated You
10. Pin the Grenade
11. No Heart To Speak Of
12. Ransom
13. On Some Emo Shit
14. Hungover You
15. Remember To Forget Me
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