【おすすめの洋楽】The Piper at the Gates of Dawn 夜明けの口笛吹き(1967)/ PINK FLOYD
ピンク・フロイドというとプログレッシブ・ロックじゃないかと端的に想像してしまいますが、デビューアルバムである『The Piper at the Gates of Dawn(夜明けの口笛吹き)』は、どちらかといえばサイケデリックですね。
ジャケット
レビュー
ピンク・フロイドは英国のバンドです。
もし、当時自分がこの音楽を聴いていたらどう思ったんだろう?という想像をしつつも、今聴いても、これはいったいどういうことなんだろう?という戸惑いに似た感覚のあるアルバムです。
ピンク・フロイドと聞いて思い浮かべるのがアルバム『The Dark Side of the Moon(狂気)』や、『Wish You Were Here(炎〜あなたがここにいてほしい)』のジャケット程度のミーハーなリスナーです。
そんな有名アルバムたちがユニークだと思っていたんですが、既にこのデビューアルバムからその片鱗は見えていますね。
60年代特有の空気がありつつも、その中で異彩を放つ存在だったのかなぁという感じです。
“実験的”という表現が良く使われますが、実験どころの表現では表せない音や声が響き、複雑な面もありつつ、実は計算されているんだろうなぁとしか、表面的な感想さえも難しいですね。
個人的にはプログレと言われるものについてはあまり聴いたことがないのですが、このアルバムはサイケデリック感が強いと思うので、なんだ?なんだ?と聴きに行ってしまうような興味深さが味わえます。
まぁこの時期は確かサイケデリック的なブームもあった頃ではないかと思いますが、どうやら収録曲の11曲中8曲を作ったシド・バレットの影響が色濃く反映されているようですね。
シド・バレット氏は、デビュー時には薬物中毒や精神病だったそうで、同年脱退しています。
その後ソロ活動等も行っていたそうですが、2006年に残念ながら60歳で他界しています。
様々なアーティストがそれぞれ独自の世界観を持ち、それを表現していますが、ピンク・フロイドは何かさらに突き抜けて、いい意味で形態が定まらないユニークな存在ですね。
「Interstellar Overdrive 星空のドライブ」は10分近くに及ぶトラックですが、ライブでは30分以上も演奏されていたというのですから、これは常軌を逸しているのでは?と思っても仕方ないでしょう。(笑)
最終局面で耳がおかしくなり、最終的にはアタマもおかしくなるのではないかという展開があります。
(イヤホンで聴くと特に・・・)
でも、それがピンク・フロイドなんでしょう。
後に与える影響が計り知れないアーティストの一つですが、本当に理解していくのが難しく、ますます興味を惹かれる不思議な力があるバンドです。
“よくわからない”というのが実は理解していることなのかもしれません。
トラックリスト
01. Astronomy Domine 天の支配
02. Lucifer Sam
03. Matilda Mother
04. Flaming
05. Pow R. Toc H.
06. Take Up Thy Stethoscope And Walk 神経衰弱
07. Interstellar Overdrive 星空のドライブ
08. The Gnome 地の精
09. Chapter 24 第24章
10. Scarecrow 黒と緑のかかし
11. Bike
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