Imagine Dragons『Smoke + Mirrors』(2015)レビュー:虚像と真実の狭間で鳴り響く、魂の自己探求と実験の記録
アルバム
ジャケット

アーティスト
Imagine Dragons イマジン・ドラゴンズ
アルバムタイトル
Smoke + Mirrors
レビュー
米国のロックバンド、イマジン・ドラゴンズのデビュー作『Night Visions』は巨大な成功といえる結果でした。
そして本記事のレビューとなる2ndアルバム『Smoke + Mirrors』は、スタジアム・ロックとしてのスケール感を保ちつつも、より内省的で実験的なサウンドへと踏み出した、彼らのキャリアの中でも極めて重要かつ意欲的な一作だと思います。
7月14日が誕生日のリードボーカル、ダン・レイノルズのパーソナルな葛藤や自己探求が剥き出しになった今作は、バンドの音楽的アイデンティティの深淵に触れることができるような、非常に濃密な体験盤でもあるでしょう。
ダン・レイノルズの圧倒的な歌唱力と、多彩な楽器を取り入れた実験的なサウンド・プロダクションの融合は非常に魅力的で、オープニングを飾る「Shots」の、軽快なシンセ・ポップの裏側に潜む「自責の念」を描いたリリックと、伸びやかなボーカルが絡み合う瞬間に、私たちは今作が単なるヒット曲の詰め合わせではないことを確信できるはずです。
バンドはラスベガスのホームスタジオに籠もり、自らプロデュースを手掛けることで、より自由で、より生々しい音像を作り上げることに成功していますね。
「Gold」や「I Bet My Life」で見せる、高揚感と孤独が同居するドラマチックな世界観も、今作を傑作たらしめている要因でしょう。
ダン・レイノルズの歌詞は、成功の裏側に潜む虚無感や、自身の信仰、そして家族への想いなど、極めてパーソナルなテーマを扱っていますが、それがバンドの奏でる重厚なアンサンブルと合わさることで、普遍的な「魂の叫び」へと昇華されているのかなと感じます。
今作で見せる、オルタナティヴ・ロックを基調としつつも、フォーク、ヒップホップ、そしてワールドミュージック的なエッセンスまでを飲み込んだ「雑食性」は、まさにイマジン・ドラゴンズの真骨頂です。
ジャンルの枠組みを超え、自らの感情を最も効果的に伝えるための音を貪欲に探し求め、自らの内面にある「光と影」を音楽という名のキャンバスに投影した今作は、後のスタジアム・ロックのあり方にも一石を投じる、非常に示唆に富んだ作品ですね。
スタジアムの熱狂と個人の内省が交錯するような、濃密な音楽体験を求めているのなら、このアルバムはかなりおすすめです。
個人的に一番好きな楽曲は「Dream」です。
ダンサンブルな雰囲気よりも、内省的でありながら神秘的でスケール感を拡大させるような展開がなんとも言えない高揚感を得られます。
国内盤CD
トラックリスト
1. Shots
2. Gold
3. Smoke and Mirrors
4. I’m So Sorry
5. I Bet My Life
6. Polaroid
7. Friction
8. It Comes Back to You
9. Dream
10. Trouble
11. Summer
12. Hopeless Opus
13. The Fall
Spotify
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