Circa Waves『Young Chasers』(2015)レビュー:永遠に続く夏の煌めきと疾走感

楽曲, 音楽

アルバム

ジャケット

アーティスト

Circa Waves サーカ・ウェーヴス

アルバムタイトル

Young Chasers

レビュー

2015年、UKインディー・ロックシーンに眩いばかりの光を放ちながら登場したリヴァプール出身の4人組、サーカ・ウェーヴスのデビューアルバム『Young Chasers』は、まさに青春のエネルギーをそのまま音に閉じ込めたような、爽快感溢れる傑作ですね。

6月12日に誕生日を迎えるフロントマン、キラン・シュダルの卓越したメロディセンスと、どこかノスタルジックなソングライティングが、このアルバムを単なる「勢いのある新人」の作品以上のものにしています。

今回は、あの夏の記憶を呼び覚ますようなシーンを振り返ってみたいと思います。

アルバム全体を貫くのは、一切の無駄を削ぎ落としたソリッドなギターサウンドと、一度聴いたら忘れられないキャッチーなメロディです。

オープニングを飾る「Get Away」から、彼らの真骨頂である疾走感が爆発します。

キラン・シュダルの瑞々しいボーカルが、若さゆえの焦燥感や期待感を鮮烈に描き出し、聴く者を一瞬にして「あの頃」へと連れ去ってくれるような感覚は、2010年代半ば、多くのインディー・バンドが実験的なサウンドへと向かう中で、彼らが選んだのは、極めてストレートで純粋なロックンロールだったのではないかと想像します。

その潔さが、当時のシーンにおいて非常に新鮮に響いたのかもしれません。

そして、このアルバムを象徴する一曲と言えば、やはり「T-Shirt Weather」でしょうか。

T-Shirt Weather

タイトル通り、夏の日の高揚感と、それがいつか終わってしまうことへの微かな切なさが同居した、まさにインディー・ロックのアンセムですね。

フェスの芝生の上でビールを片手に踊った記憶や、友人たちと海へ向かった日の光景が鮮やかに蘇ってくる人もいるかもしれませんね。

描かれている歌詞の世界は、決して難解ではありませんが、普遍的な感情に寄り添っており、それが多くのリスナーの心を掴んだことでしょう。

また、『Young Chasers』の魅力は、その「短さ」と「潔さ」にもありますね。

全編を通して40分に満たない収録時間の中に、彼らの情熱が凝縮されており、一気に駆け抜けるような爽快感があります。

「Fossils」や「So Long」といった楽曲も、シンプルながらも力強いアンサンブルは、ライブバンドとしての彼らの実力を如実に物語っています。

自分たちのルーツであるリヴァプールの音楽的遺産を継承しつつ、現代的な感性で再構築した結果が、このアルバムには詰まっているように感じられます。

『Young Chasers』を聴き返してみると、そこには時代を超えて愛されるべき「青春の輝き」が満ち溢れています。

このデビュー作に刻まれた、向こう見ずなまでの疾走感と眩しさは、胸を熱くさせる特別な力を持っているように思います。

夏の訪れを感じるこの季節に、ぜひ爆音で鳴らしてほしい一枚ですね。

Fossils

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トラックリスト

  1. Get Away
  2. T-Shirt Weather
  3. Fossils
  4. Lost It
  5. My Love
  6. Deserve This
  7. Young Chasers
  8. Good for Me
  9. Stuck in My Teeth
  10. Best Years
  11. Luck Has Gone, The
  12. So Long
  13. Talking Out Loud
  14. 100 Strangers

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私の視聴環境

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