Interpol『Our Love to Admire』(2007)レビュー:真夜中のニューヨークを照らす、漆黒のグラデーション
アルバム
ジャケット

アーティスト
Interpol インターポール
アルバムタイトル
Our Love to Admire
レビュー
2000年代初頭のニューヨーク・インディー・シーンにおいて、インターポールほど「都会の孤独」を美しく、そして冷徹に描き出したバンドはいなかったんじゃないでしょうか。
2007年に放った3rdアルバム『Our Love to Admire』は、メジャーという大きな舞台へ移り、その独自の美学をより壮大に、そしてシネマティックに進化させた傑作です。
5月3日生まれのボーカル、ポール・バンクスの低く響くバリトン・ボイスが、かつてないほどの深みを持って迫ってくるのが、本作の魅力でもあります。
アルバムの幕開けを飾る「Pioneer to the Falls」のストリングスとピアノの音色に、一気に彼らの世界へと引き込まれます。
これまでのソリッドなポストパンク・サウンドを継承しつつも、より豊潤なアレンジが施された本作は、まるで一本のモノクロ映画を観ているような感覚に陥らせてくれるようです。
ポールの歌声は、時に突き放すように冷たく、時に震えるほどエモーショナルで、その絶妙な距離感が聴き手の想像力を掻き立てます。
先行シングルとなった「The Heinrich Maneuver」で見せる、疾走感あふれるギター・アンサンブルとキャッチーなメロディの融合、あるいは、「Rest My Chemistry」で描かれる、夜の静寂の中で自分自身と向き合うような内省的な空気感。
プロデューサーにリッチ・コスティーを迎えたことで、音の粒子一つひとつがより鮮明になり、彼らが持つ「闇」のグラデーションがより緻密に表現されているのが印象的です。
洋楽ロック好きのリスナーにとっても、この緻密に構築されたアンサンブルと、そこから漏れ出す剥き出しの感情の対比は、たまらなく格好良く響くんじゃないかと思います。
個人的に惹かれるのは、このアルバム全体を包む「静かなる野心」です。
メジャーに移籍しても、彼らは決して大衆に媚びることなく、自分たちが信じる「美しさ」を追求し続けていますね。
歌詞に散りばめられた、都会の喧騒の中での疎外感や、愛と執着の狭間で揺れる感情などは、時代や場所を超えて、孤独を抱えるすべての人の心に静かに寄り添ってくれると感じます。
国内盤CD
輸入盤CD import CD
レコード盤 Record LP
トラックリスト
1. Pioneer To The Falls
2. No I In Threesome
3. The Scale
4. The Heinrich Maneuver
5. Mammoth
6. Pace Is The Trick
7. All Fired Up
8. Rest My Chemistry
9. Who Do You Think
10. Wrecking Ball
11. The Lighthouse
12. Mind Over Time
Spotify
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