Biffy Clyro『Opposites』(2013)レビュー:3人の絆が鳴らした、壮大で不敵な「対極」の叙事詩

楽曲, 音楽

アルバム

ジャケット

アーティスト

Biffy Clyro ビッフィ・クライロ

アルバムタイトル

Opposites

レビュー

スコットランドが生んだ最強の3ピース・バンド、ビッフィ・クライロ。

彼らが2013年に放った6枚目のアルバム『Opposites』は、バンドが名実ともにスタジアム・ロックの覇者へと登り詰めたことを告げる、野心に満ちた傑作だと思います。

4月25日生まれの双子の兄弟、ジェームズ・ジョンストン(ベース)とベン・ジョンストン(ドラム)という鉄壁のリズム隊が、フロントマンのサイモン・ニールを支え、バンド史上最大の危機を乗り越えて作り上げたこの作品には、3人の血の通った絆が色濃く刻まれていると感じます。

アルバムは「The Sand at the Core of Our Bones(骨の芯にある砂)」と「The Land at the End of Our Roots(根の果てにある地)」という2つのパートに分かれています。前者が人間関係の崩壊や内面的な葛藤を描き、後者がそこからの再生や希望を歌うというコンセプト。この「対極(Opposites)」というテーマが、彼ら特有の変拍子を織り交ぜた複雑な展開と、一度聴いたら忘れられない壮大なメロディの融合によって、見事に表現されているのが面白いな、と。特に「Black Chandelier」や「Biblical」といった楽曲で聴ける、繊細さと爆発的なエネルギーの対比は、まさに彼らの真骨頂だ、と思います。

Black Chandelier

サウンド面では、これまでの鋭利なオルタナティブ・ロックの質感はそのままに、オーケストラやバグパイプ、さらにはタップダンスの音までを取り入れた、驚くほど多彩なプロダクションが印象的です。

それを支えているのが、ジョンストン兄弟による、しなやかで力強いアンサンブルで、ベンの手数の多いドラミングと、ジェームズのうねるようなベース・ラインが、サイモンのエモーショナルな歌声に翼を与えています。

この3人でなければ鳴らせない、唯一無二のグルーヴがここにはありますね。

制作当時、ベンのアルコール依存症という深刻な問題を抱え、バンド存続の危機に立たされていたようですが、そんな苦境を隠すことなく、むしろ音楽という形に昇華することで、自分たちの弱さも強さもすべて曝け出しています。

その剥き出しの人間味が、全英1位という結果以上に、多くのリスナーの心を打った理由なんじゃないかと感じます。

UKロックや洋楽ロックを愛するリスナーにとって、この『Opposites』という巨大な音の迷宮を旅することは、音楽が持つ「再生」の力を信じるための、最高の体験になると思っています。

Amazon Music

国内盤CD

輸入盤CD import CD

レコード盤 Record LP

トラックリスト

1. Different People
2. Black Chandelier
3. Sounds Like Ballons
4. Opposite
5. The Joke’s on Us
6. Spanish Radio
7. Victory Over the Sun
8. Biblical
9. Stingin’ Belle
10. Skylight
11. Trumpet or Tap
12. Modern Magic Formula
13. The Thaw
14. Picture a Knife Fight

Spotify


私の視聴環境

レコードプレーヤー TEAC TN-350

ヤマハ ネットワークレシーバー

スピーカー ONKYO オンキョー D-012EXT(D)

Google Pixel Buds(ワイヤレスイヤホン)

Air Pods(エアポッズ)

Creative Pebble ブラック
音声入力3.5mm ピンプラグ接続
電源USB端子接続 低音用
パッシブラジエーター搭載
出力4.4W アクティブ スピーカー
SP-PBL-BK