Razorlight『Up All Night』(2004)レビュー:ロンドンの夜を駆け抜ける、不敵な初期衝動の記録
アルバム
ジャケット

アーティスト
Razorlight レイザーライト
アルバムタイトル
Up All Night
レビュー
2000年代初頭、UKロック・シーンが再び熱を帯び始めていたタイミングで、レイザーライトが2004年に放ったデビューアルバム『Up All Night』は、まさにその時代の空気感を鮮烈にパッケージした一枚でもあるでしょう。
4月4日生まれのフロントマン、ジョニー・ボーレルが、不遜なまでの自信と溢れんばかりの才能を武器に、ロンドンのライブハウス・シーンから世界へと躍り出た瞬間の輝きが、このアルバムには凝縮されていると感じます。
アルバムの幕開けから、ヒリヒリするような緊張感と疾走感が耳を突き抜けます。
当時のガレージロック・リバイバルの流れを汲みつつも、どこか都会的匂いがするサウンドが彼らの持ち味だと思いますね。
特に「Golden Touch」の、シンプルながらも一度聴いたら忘れられないギターリフと、ジョニー・ボーレルの瑞々しくもどこか投げやりなボーカルの組み合わせは、とても格好いいなと思います。
2000年代のUKギターロックをまだ体験したことがない新しい世代の人たちにこそ、この「理屈抜きに体かっこいい」ロックの根源的な楽しさを味わってほしいですね。
歌詞に目を向けると、そこにはロンドンの夜を彷徨う若者たちの、享楽的でありながらもどこか空虚な日常が描かれています。
「Vice」や「Rock ‘n’ Roll Lies」といった楽曲に漂う、刹那的で危うい雰囲気・・・それは、ジョニー・ボーレルという強烈な個性が、当時のシーンに対して突きつけた挑戦状のようでもあったんじゃないでしょうか。
当時、自らを「最高のソングライター」と称して憚りませんでしたが、そのビッグマウスを裏付けるだけの説得力が、このアルバムの楽曲群には確かに宿っていると感じます。
今の洗練されたインディー・ロックも素敵ですが、たまにはこうした「剥き出しの初期衝動」に触れてみるのもいいですね。
荒削りなギターサウンドと、何者をも恐れない不敵な態度、それらが奇跡的なバランスで融合した『Up All Night』は、単なる懐古趣味ではなく、今を生きるリスナーの心にも火を灯してくれるはずです。
ボリュームを少し上げてこのアルバムを聴けば、20年前のロンドンのライブハウスにタイムスリップしたような、そんな刺激的な体験ができるのかも。
国内盤CD
レコード盤 Record LP
トラックリスト
1 Leave Me Alone
2 Rock N Roll Lies
3 Vice
4 Up All Night
5 Which Way Is Out
6 Rip It Up
7 Don’t Got Back To Dalston
8 Golden Touch
9 Stumble and Fall
10 Get It and Go
11 In The City
12 To the Sea
13 Fall, Fall, Fall
14 Somewhere Else
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