【CD】Boarding House Reach（2018）/ JACK WHITE

2018年4月1日2018年6月13日楽曲, 音楽

Jack White（ジャック・ホワイト）の3作目となるソロ・アルバム『Boarding House Reach』です。

昨今のギター事情としては、正直なところ芳しくない状況が続いていることが否めませんが、ギターヒーローとまではいかなくとも、ジャック・ホワイトのような存在は大切です。

ジャケット、アイテム

特典のギターピックです。

レビュー

ジャケットビジュアルが特徴的なジャック・ホワイトのアルバムですが、ザ・ホワイト・ストライプス時代の赤と白の印象と同様に、ソロになってからも白と黒といったような二色の表現がイメージされ、今作は青と白ですね。（黒もありますが）

内容ですが、1作目、2作目に比べ、ギターをかき鳴らすようなトラックは少ないように思います。

これを実験的というのか、新しいアプローチというのかわかりませんが、別ジャンルのアーティストとのコラボレーションが大いに影響しているアルバムだと思います。

とは言いつつも、冒頭の# Connected By Loveは、ジャック・ホワイトならではの楽曲だと思います。

彼の言うConnected By Love（＝”愛で結ばれている”）とはどういったものなのか、今の時代とそうでない時代に聴くと、もしかすると異なった印象を受けるかもしれませんね。

2018年において、残念ながらギター系のバンド、ロックバンドはあまり熱くはなく、ギターのブランドで有名なギブソンも、経営面等危うい状況とされ、ポジティブではない結末を迎えるのは時間の問題だと思います。

そういった影響があるにせよないにせよ、ジャック曰く、今はパンクロックの代わりがヒップホップだと言っています。

確かに、グラミー賞やビルボードチャートなど、ヒップホップ勢が盛り上がっているのは確かなことで、チャートや賞だけで判断するものではないかもしれませんが、事実は事実です。

中には批判めいたことを感じることがあるかもしれませんが、何かしら表現する、作り上げる、つまりクリエイトすることは、どんなジャンルであれ、アーティストであれ、仕事であれ、共通部分ではないかと思います。

受け入れるかどうかは、単純にオーディエンスやユーザー次第なのかもしれません。

しかしながら、やはり好みはありますよね（笑）

個人的にはしっかりギターを感じられる# Over And Over And Overがお気に入りですね。ミュージックビデオも好きです。

全体を通し、何かしらの映画のサントラ的な要素もあるのかなと思いましたが、ライナーノーツを見ると、ジャックの考え、イメージ、行動の結果がこのアルバムになっているというごくごく自然な産物だと思いました。

あと、# What’s Done Is Doneは割と好きかもしれません。女性コーラスもあり、綺麗に歌い上げられています。

最終曲 # Humoresque（ユーモレスク）は、アントニーン・レオポルト・ドヴォルザークというチェコの作曲家のカバー（1894年の作曲）だそうですが、ジャック的な解釈が優しくも不思議な感覚に陥るような締めくくりとなっています。

ライブで聴けば別の印象を受けるかもしれないので、一度見てみたいですね。

『Boarding House Reach』（国内盤CD）
『Boarding House Reach』（import CD）
『Boarding House Reach』（LP）
『Boarding House Reach』（ストリーミング）

トラックリスト

01. Connected By Love
02. Why Walk A Dog?
03. Corporation
04. Abulia And Akrasia
05. Hypermisophoniac
06. Ice Station Zebra
07. Over And Over And Over
08. Everything You’ve Ever Learned
09. Respect Commander
10. Ezmerelda Steals The Show
11. Get In The Mind Shaft
12. What’s Done IS Done
13. Humoresque