The Damned『Damned Damned Damned(地獄に落ちた野郎ども)』(1977)レビュー:ロンドン・パンクの火蓋を切った、最速で不敵な「野郎ども」の咆哮
アルバム
ジャケット

アーティスト
The Damned ザ・ダムド
アルバムタイトル
Damned Damned Damned(地獄に落ちた野郎ども)
レビュー
1977年、ロンドン・パンクの熱狂が最高潮に達しようとしていた時代、セックス・ピストルズやザ・クラッシュといった巨星たちがまだアルバムを世に出す前に、誰よりも早く、そして誰よりも不敵にシーンの火蓋を切って落としたのが、ザ・ダムドのデビュー作『Damned Damned Damned(地獄に落ちた野郎ども)』です。
4月24日生まれのキャプテン・センシブルが、当時はベースを手に(後にギターへ転向しますが)、その破天荒なキャラクターそのままの躍動感あふれるプレイを聴かせてくれる本作は、パンク・ロックの「初期衝動」を最も純粋な形でパッケージした一枚だと感じます。
アルバムの幕開けを飾る「Neat Neat Neat」の、あの地を這うようなベース・ラインが響いた瞬間、私たちは有無を言わさずロンドンのライブハウスの最前列へと引きずり込まれます。
続く「New Rose」の、ドラムの連打から一気に加速するスピード感。当時の他のバンドが政治的なメッセージや社会への怒りを歌う中で、ザ・ダムドはどこかユーモラスで、それでいて圧倒的に破壊的な「音の暴力」を叩きつけていたのが面白いな、と
キャプテン・センシブルの、テクニック云々を超えた「楽しんだもん勝ち」と言わんばかりの奔放なプレイは、パンクが本来持っていた自由さを象徴しているようでもあります。
サウンド面では、プロデューサーのニック・ロウによる、生々しくもソリッドな質感が本作の魅力を引き立てていて、全12曲、わずか30分足らずで駆け抜ける潔さがあります。
余計な装飾を一切削ぎ落とし、ただひたすらに速く、激しく、そしてキャッチーに。
そのバランス感覚こそが、彼らが単なる「速いだけのバンド」で終わらず、後にゴシック・ロックやサイケデリックな領域へと進化していくための、強固な土台になったんじゃないかなと感じます。
このアルバムが放つ「無敵感」は、明日なんてどうでもいい、今この瞬間の熱狂こそがすべてだというような、彼らの不敵な笑い声が、録音から50年近くが経過した今なお、スピーカー越しに鮮明に伝わってくるようです。
UKロックやロンドン・パンクを愛するリスナーにとって、この『Damned Damned Damned』という壁に触れることは、自分の中にある野生を呼び覚ますための、最も手軽で強力な手段なのかもしれません。
「地獄に落ちた野郎ども」という邦題の通り、彼らが鳴らしたのは、地獄すらも笑い飛ばすような、最高であり、危険でもあるようなパンク・サウンドを表していますね。
(実際には、1969年のイタリア映画『地獄に墜ちた勇者ども』の英題『The Damned』から借用されたもの)
キャプテン・センシブルの予測不能なエネルギーに身を任せ、ボリュームを最大にしてこのアルバムを流してみる。
そうすると、退屈な日常なんて一瞬で吹き飛んで、もっと自由で、もっとデタラメな世界が見えてくるんじゃないかと思います。
国内盤CD
トラックリスト
1. Neat Neat Neat
2. Fan Club
3. I Fall
4. Born To Kill
5. Stab Yor Back
6. Feel the Pain
7. New Rose
8. Fish
9. SeeHer Tonite
10. 1 Of The 2
11. So Messed Up
12. I Feel Alright
Spotify
私の視聴環境
Creative Pebble ブラック
音声入力3.5mm ピンプラグ接続
電源USB端子接続 低音用
パッシブラジエーター搭載
出力4.4W アクティブ スピーカー
SP-PBL-BK







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