【おすすめの洋楽】The S.L.P.(2019)/ THE S.L.P.

2019年9月7日楽曲, 音楽

英国の代表的バンドであるカサビアンのヴォーカル及びギタリストであるサージ・ピッツォーノのサイドプロジェクト名義でのデビューアルバムです。

かねてよりソロとしてアルバムを制作、リリースするのではないかとされていた人物の注目の一枚です。

ジャケット

THE S.L.P. 1st Album solo

レビュー

カサビアンとしてのバンドサウンドもかっこいいのですが、先行公開されていたリトル・シムズをフィーチャリングした「Favourites」は純粋にかっこいいです。

「Favourites (Official Video) ft. Little Simz」

 

リトル・シムズは、ナイジェリアにルーツをもつ、ロンドンで育った23歳の黒人女性ラッパーです。

彼女の事はよく知らなかったのですが、英国のみならず米国における認知と人気も着実に固めているという注目のラッパーですね。

「Venom | A COLORS SHOW」

 

そんなリトル・シムズとのコラボはクールな化学反応を起こしています。

ロックとラップは、時として重ねただけ、付け足しただけという印象も否めないのが個人的な感想ですが、ハマるときにはしっかりハマるお気に入りの楽曲もあり、まさに「Favourites」がそれにあたります。

それに、ラップを前面に出したものばかりかというとそうではなく、ほどよくエレクトロニカルなビートを刻んだ楽曲、カテゴリーという枠に分類し難い楽曲の数々は、サージ・ピッツォーノという人物の才能の片鱗といえるものが多く見受けられます。

「((trance))」

 

この「Nobody Else」も好きですね。

「Nobody Else」

 

昨今のロック事情は、正直冷え込んでいるといっても過言ではないようですが、かといって不要なカテゴリーでもない立ち位置が余計な不安定さを生み出しているように思える中で、うまく取り入れつつ現在のあらゆる影響や概念を混ぜ合わせては取り出し、混ぜ合わせては取り出してを自ずと繰り返して抽出したような成果物が、多様性という趣のようなものを生み出し、決して型にはまらない体制をなしています。

珍しくはなくなったバンドやグループからのソロ及びサイドプロジェクトの活動は、またひとひねり違った味わいを見せてくれますが、サージ・ピッツォーノもその一人です。

「The Youngest Gary」

 

トラックリスト

01. Meanwhile… In Genova
02. Lockdown
03. ((trance))
04. The Wu
05. Soldiers 00018
06. Meanwhile… At The Welcome Back
07. Nobody Else
08. Favourites(feat. Little Simz)
09. Kvng Fv
10. The Youngest Gary
11. Meanwhile… In The Silent Nowhere


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